山間に残り続ける校舎

鳳来寺山の表参道を散策途中、木々の間に現れる校門。
その奥には懐かしい学び舎が建っていた。

門柱には「鳳来町立門谷小学校」と記された門札が掲げられている。
気になって入ってみることに。
「旧門谷小学校」へ

校舎は平屋であり、教室の数もそう多くはなさそうだ。校舎の大きさに合わせて校庭はこじんまりとしているが、山に近いためか開放的にも感じられる。
山あいの集落ということもあり、昔から児童数はわずかだったようだ。
ちょうど、敷地内ではカフェ(緑のパッサージュ:月火水営業)がオープンされており、親子連れの方々が訪れていた。
夏休みの期間だったこともあり、校庭内を走り回りはしゃぐこどもたちの姿は、本来の学校のような賑やかさだ。


校舎近くまで寄ってみる。瓦屋根ながらもどこか洋風な趣の外見だ。
校舎は大正時代に建てられたようで、学校は昭和45年に廃校。その後も校舎は取り壊されず残り続けた。
塗装が剥がれ落ちた校舎に深い歴史を感じさせる。
校舎入り口に「見ていってね」との看板があり、ちょっと覗いてみよう。
「旧門谷小学校」校舎内へ

入ってすぐに木製の板に墨書きされた校訓が目に飛び込む。
校訓の力強い文字は、いきなり現れたこともあってなかなかのインパクト。

校舎内入り口に張られた学校の歩みが記した張り紙が貼られていた。
廃校後になってからも校舎は大切に活用され続けられ「山の家」として生徒の課外授業に、そして近年ではNHK連続テレビ小説「エール」のロケ地としても使われた。
自然と調和する木造校舎は絵になるような素晴らしいロケーションだと感じる。

校舎内は綺麗に改修されているものの、廊下の流し台、螺子回し錠の窓など当時の面影が残されていた。
自分が通っていた小学校にも離れに旧校舎があったが、すでに鉄筋コンクリート製へと建て替えられていた。
ここは通っていた馴染みのある校舎ではないはずなのにどこか自分が通っていた小学校時代を思い出させてくれる。

廊下の突き当りには広間へと続く。
集会などに利用されていた場所で奥には小さい壇があり先生や生徒が何かを発表するときに使われていた。
誰もいないスペース。聞こえてくるのは外の風の音と自分の足音のみ。
再び校庭へ

校舎を後にして再び校庭へと戻る。学校は鳳来寺山をはじめとする山々で取り囲まれている。

都会の雑多さや喧騒もない、自然豊かな場所で当時の生徒たちは伸び伸びと学べ、そして巣立っていったことだろう。
当時の遊び場であったであろう小川

そういえば、校門のすぐわきには鳳来寺山から続く小川が流れている。

川へと続く小さな坂を下ると、そこはきっと当時のこどもたちの遊び場だっただろう場所だ。

今では静けさに包まれた水路のトンネルだが、当時は子どもたちが坂を駆け下り、笑いあって水遊びを楽しむ姿があったのかもしれない。
アクセス情報
鳳来寺山表参道入口の駐車場より歩いて10~15分ほどです。





コメント