新城市の山間にある滝。「日本の滝百選」では愛知県では唯一選出されている滝となっている。
ナビとスマホを連動させてグーグルマップを頼りに車を走らせた。…が、マップからは県道442号線より通行止めのため、進むことは出来ないと案内をされた。
…ここまで来て引き返してもな…、と車を停めて調べているとどうやら現在(2025年7月)は通行可能となっているようだ。
良かった、と思い車を改めて走らせるが、やや細い山道を走り続けてまたも不安となる。マップも山間部のためか電波が入らず、到着する様子も無い。かといって引き返すことも出来ない。
この道で合ってるのかな…、と不安の中で何とか車が停めてある駐車場に到着し安堵した。

駐車場へ車を停めて、手製の料金箱へお金を入れて進んでいく。

森の中を歩いてく。傍に川が流れていた。
滝まではしっかりと道が整備されており迷うことは無い。滝までは歩いてそれなりの距離があるようだ。

木の橋が架かっている…。
…これ、渡れるのだろうか。

近づくと倒木であった。ここからだと根元から倒れているように見える。
おそらく人為的に倒したような感じかな。…自然に倒れたのであれば危険であるが…。


太陽の光があまり入らず、水辺に近いためか木々や川の岩にたくさんの苔が付着している。
名勝として整備はされてはいるものの、元々は大自然の中であったことを感じさせる。


10ほど歩き、開けた場所へと着いた。目の前には迫力ある滝が流れている。水量もかなりのものだ。
豊川市の「牛の滝」に匹敵するかもしれない。

阿寺の七滝は1934年に国の名勝及び天然記念物に指定されたスポットである。
また「阿寺の七滝」と石碑に書かれている。この石碑も「日本の滝百年記念」と書かれているため、選定記念に建てられたもののようだ。

手前には祠があり、何かを祀っており神秘的な雰囲気を感じさせる。
調べてみると、ここの滝には様々な伝説や言い伝えがある。祠は干ばつの際に雨を降らせてくれるよう「雨乞いの神」として龍神を祀っているとされている。
また、他にも滝の下の礫岩は「子抱石」と呼ばれ、その石を祀っているとも。石は子供を願う人々から祈願されていたとされて、小さい礫岩が大きな石に抱えられて見えることからこの名がついたようだ。
平安時代では著名な陰陽師・安倍晴明が若き日にここの滝で修行をしたとされていた。

一番下の滝に目が行きがちであるが、七滝と謂われているように大小さまざまな滝が連なっている。
それぞれの滝には名前もあるようだ。
…上の滝には左に見える階段を使えば近くまで見えるようだ。

階段を登って、一番下の滝を見下ろす。ここからでも迫力はある滝が楽しめる。

さらに登っていく。
ちょっと怖い。

それぞれの滝が階段状に流れており、かなりの長さの滝であることが伺える。
これが自然と出来たのはすごいな…。
滝の迫力だけでなく、自然が造り出した階段状の滝の美しさに魅了される。
行くまでは迷ったり、不安もあったが滝を眺めると行った甲斐があったなと感じた。
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