良リメイクながらも、気になった点も【サイレントヒル2リメイククリアレビュー】


※ネタバレ・個人的な感想を含みます

読みづらい所が多いと思います

発売日にて購入し、本日クリア。

エンディングは「leave」。初代と同じエンディングであった。(PS3のリマスター版では「In Water」)

原作準拠であり、各所にボリューム感が増しており比較的に満足できる仕上がりであった。仕掛け・謎解き(アパートの3枚のコイン、ホテルのオルゴールなど)もオリジナルで見受けられたものをやや改変しており、「そういえばあったな」と懐かしむ場面も多かった。

ほとんどをヘッドセットでプレイしていたが、ヘッドセットをやめるとラジオの音がコントローラーから聞こえることや、環境に合わせコントローラーの振動が変化するなど視覚だけでなく、聴覚、触覚も楽しめる作品に仕上がっていた。

ただ、気になった点もあったため、列挙していこうかと思う。

気になる個所を調べても無言

サイレントヒルは気になる所を調べると、主人公のジェームスの心の語りが表示される。マイナーな所でも「〇〇だ。今は必要ない」など教えてくれる。

リメイクでは、語るような場面はほとんどなく、気になる場面があってもそのままである。仕掛けがあり調べても、そのまま無言で仕掛けを動かしたりアイテムを使用するといった選択のみである。(一応、仕掛けによってはヒントが書かれているものもあるが)

そもそもがオリジナルとは制作会社が違ったり、テキスト量の膨大になることや進行をスムーズにするためにも無くしたと思うが、オリジナルでの語りを読んでいるのが楽しかった身としては寂しく感じた。

迫力あるボス戦

ボスクリーチャーとの戦闘では、オリジナルではほとんど静かに戦闘に移行し、戦闘中もやや淡々としている印象があった。悪い言い方をしてしまうと雑魚敵の延長といった感じだろうか。

リメイクでは、登場シーンや戦闘中において、周りの物をぶっ壊したりと迫力さが増している。第2フェーズに移行するボスもおり、いかにもボス戦といった感じである。どことなくバイオハザードのような演出だ。

一見すると悪いところではないかもしれないが、サイレントヒル2はシリーズの中でも物静かな作品であり、シナリオと探索を重点に置いて、戦闘はそれに附随している部分となっていたイメージが個人的にあった。

そのため、物を破壊しまくり、火花を散らすなどのエフェクトはサイレントヒル2とのイメージと離れてしまっている印象である。

しかしながら、当時の様に淡々とした感じのボスとの戦闘を今の時代に出すのは単調といったマイナスなイメージにも繋がりかねない。イメージと離れてしまっている面では気になった所ではあるが、致し方ない部分でもある。

一部イベントシーン

※核心的なネタバレ+超個人的な感想となっています※

例えば、病院裏でのマリアと共に三角頭から逃げる場面。

オリジナルでは、地下の通路を通っていると特にイベントシーンもなく唐突に後ろから三角頭が現れて、そして淡々と追ってくる。「え?何で後ろにいるの?」と驚いた。

リメイクでは通路を通っていると三角頭が現れるイベントシーンがあり、その後逃げるところから操作が始まる。随所に壁をぶっ壊して追ってくる三角頭の迫力と魅力が描かれている。淡々として登場したオリジナルとは対照的である。

その後に、ジェームスはエレベーターに乗れるが、マリアは乗り遅れて扉が閉まりかける。ジェームスは必死に開けようと試みるが、結局はマリアは間に合わず三角頭の槍に貫かれてしまう。場面としてはオリジナルとリメイクどちらも同じであるが見せ方が違っていた。

リメイクは閉まりかけるエレベーターのドアを必死に手で開けて入ろうとするが(正直入れそうな気がするが)間に合わずマリアは後ろから槍に貫かれスッと体を持っていかれる洋画でありがちな退場シーンであった。何となく映画のワンシーンといった印象が拭いきれない。

対して、オリジナルではドアを必死に開けながらも、途中でジェームスは開閉ボタンを連打したり(開かないが)、マリアは後ろから迫る三角頭の恐怖とドアを開けて助けてほしいが故に「ジェームス」と呼ぶ悲痛な声、そして結局槍で貫かれて伸ばした手が力尽きてドアが閉まるといったシーンであった。オリジナルでは一連の状況・行動・焦りがリアルに描かれており、切迫感が感じられた。

かなり個人的な感想となってしまったことや制作会社が違うためシーンの描かれ方違うのは仕方ないが、衝撃的で印象に残るシーンであっただけにどうしてもリメイク版では気になった場面であった。

おわりに

ほとんどが演出面でのことばかりであるが、見せ方だけでもその作品の雰囲気に合致しているかどうかという点ではリメイク版では気になった部分が多い。しかし、オリジナルのような演出を模倣しても高画質が主流の今の時代であると味気なさが残るかもしれないため、上手い具合に両立させるのは難しい課題であろう。

リメイク版でも数は少ないが、各キャラクターに追加のイベントが用意されているなど、よりキャラの深掘りを入れた部分は評価はしたい部分である。

上記の気になった場面を差し引いても、概ね満足できるリメイクであった。このクオリティであれば1や3のリメイクされれば購入したいと思う。

最後に…オリジナルのように大鉈使いたかった。木材から鉄パイプに切り替わるタイミングを見て何となく打撃武器は所持1つと察して、動きが低下する大鉈は装備出来ないだろうと感じたが、あれでFF7のクラウドのようになぎ払いたかったな。(一時期、イベント攻略用に所持はするが)

,

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です